山梨県│西沢渓谷 七ッ釜五段の滝
滅びの美学 [ 廃墟・廃屋・遺跡・廃村・廃道 ] 探索 - 西沢渓谷 七ッ釜五段の滝
ひゃっほう七ツ釜、余りの美しさに皆殺しアワー。紅葉を最近撮って無いし素敵な沢を堪能したくて紅色真っ盛りの11月後半、歩きなれた埼玉の奥秩父から程近い隣県山梨は西沢渓谷へ行ってきました。以前より房総の七ツ釜は正義だとお伝えしてきましたがホンマもんはやっぱり違いますわ、房総ラヴな千葉県民も全米がアメリカン。
もうね、ホントね。
それでは最初に簡単な西沢渓谷の説明を致しましょうか。
日本の滝100選に選ばれる「七ッ釜五段の滝」、何と言ってもこの滝が人々を魅了する西沢渓谷。盛緑の頃の猛々しい迫力と紅く染めた憂いの染美で年間を通して数度訪れる方も居るとか、山梨県も観光でこの渓谷を推している様で行政サイトには以下の様な説明が丁寧に書かれている。
西沢渓谷の魅力
西沢渓谷は、秩父多摩甲斐国立公園内に位置し国内屈指の渓谷美を誇る景勝地です。巨大な花崗岩を清流が浸食してできた天然の芸術のごとく、原生林を流れる渓流がいくつもの滝を作り、神秘的な魅力に満ちあふれています。
三重の滝、魚止の滝、竜神の滝、恋糸の滝などの名をもつ滝が続き、圧巻は七ツ釜五段の滝です。渓谷内はハイキングコースが設けられ、渓谷ならではの四季の変化が楽しめ、特に初夏のシャクナゲや秋の紅葉がおすすめです。
また、「森林セラピー基地」「21世紀に残したい日本の自然100選」「平成の名水百選」「森林浴の森100選」「水源の森100選」「新日本観光地100選」「日本の滝100選」などに選定されています。
西沢渓谷の歴史
西沢渓谷は、昭和37年に西沢と東沢の接点である「ナレイ沢」から開発が始まりました。当時ここからは道がなかったので、ノミで岩に穴を掘り、鉄棒を差込み、木を渡し、橋をかけていきました。大型の工作機械が入らない渓谷内の作業はすべて、人力によるもので、完成までには大変な苦労がありました。
現在では、遊歩道も整備され散策も容易になりましたが、渓谷であるが故の危険もあります。十分に注意しながら西沢の自然を楽しんでください。
山梨県 - 西沢渓谷
http://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/sight/climb/ravine/nishizawa.html
上記サイトより一部抜粋
一応ウィキペディアのリンクも貼っておこう。
ウィキペディア - 西沢渓谷と東沢渓谷
http://ja.wikipedia.org/wiki/%e8%a5%bf%e6%b2%a2%e6%b8%93%e8%b0%b7%e3%81%a8%e6%9d%b1%e6%b2%a2%e6%b8%93%e8%b0%b7
何よりも今後アタック予定の東沢渓谷の予備知識として西沢渓谷の地形造形を知っておきたかったってのも在る、チョロ沢こと西沢渓谷と相対し危険極まりない東沢。何れ勝負を挑むが今回はユックリと西沢渓谷を楽しむとしよう。
それでは今回のレポートを始めるとしようか。
山梨県の観光協会が用意しているガイドマップ、以下リンクから大きなサイズのPDFがダウンロード出来るので興味の在る方は確認してみてほしい。
山梨県観光協会 - 西沢渓谷ガイドマップ
http://www.yamanashishi-kankou.com/sozai/asobu/nature/img004.pdf
目的地の七ツ釜五段の滝までは色々なウェブサイト、ガイドマップなどを見る限り凡そ120分掛かると記載されている。120分、我慢するのが大嫌いな僕らにとってはとても長い時間だ。って事でいつもの割橋の相棒とどの位早く行けるかやってみた、結果「五段の滝」まで40分弱だったが一般の方は絶対に真似しない様に。殆どマラソンだもの。
最初は二俣吊橋を越えてから見る事が出来る「三重の滝」、うーん中々素敵だけど手前の岩が邪魔で景観的には面白みが欠けるなぁ。人が居なけりゃ入渓して遊ぶのだけれど…なんて言ってて結局入渓する事になる。
暫く歩くと有名な「フグ岩」が見えて来た、と言うかこの辺まで来るとカラーチャートかって位沢山の色彩美が広がる。時期の選択が丁度良かったのかも知れない、保安員の方には「程々にね」って言われていたので余り無茶はしない(岩屋と沢屋だと伝えて在ります)。
「んじゃやるか」
「やりますかね」
倒木を登りフグ岩をナメ登するが以外とツマラナイ、どうしようか。
フグ岩の後に見える斜面、結構急勾配だな。コッチの方が面白そうだ、今日はハーネスレスだしロープも無いからフリーで登れる所までな。
「これだったらロープ無しでも行けるっぽいですね」
「いや、安全に行く為にはロープ…それにコルトパイソンが在れば完璧だろう。」
やはり初期のロイヤルブルーフィニッシュがさぁ。
ナビエ-ストークス方程式の解の存在と滑らかさあぁぁっと思わず叫びたくなる遠近感無視の迫力在る「貞泉の滝」、僕らが下って撮影していると上の展望台からBBA様の「仕事ですかー?」。
いいえ、ただの趣味です。
こちらは展望台脇から斜面を降りて撮影、危ないから同じアングル探さないで下さいね。
おっちゃんとの約束だ。
しかし自然の美しい事、一時期廃墟の「衰退美」とか「廃虚美」と言う滅びの美学に心奪われたけど本来「沢屋」としてこういう場所に来るとなぁ。うん、やっぱり自然が一番やで。ドライスーツ持って来て滝壺から撮影したいなぁ、カメラのハウジング欲しいなぁ。
整備された木道ではなく、やはり沢屋は沢を歩かなくては成らない。きっと明日は筋肉痛だ、それでも…あれ?寒いな、水冷たいよ。駄目駄目、木道に戻ろう。風邪ひいちゃうよ。
フレキシブルな対応と思って頂きたい、私は大人だ。
水流が美しい「母体渕」、この辺は斜面がナメなので降りる際は気を付けて。西沢渓谷は全体的にナメが多いけれど沢シューズなら何処でも問題なく歩けるレベル、ただガレ場はトレッキングブーツの方が足の負担には成らない筈だ。
更に沢を遡上する、途中途中で大きな岩を見つけては登って撮影。
うっ!
これは…チャーハンとカーちゃんを思わず勘違いしちゃいそうな程の景観だな。目的地の「七つ釜五段の滝」へ到着して少しばかり撮影していると森林パトロールの方が来て声掛け、まだ一般の登山客が来るには早い時間だから僕らの事が不思議だったのだろう。
森林パトロールの方と話しこんでいると一般の登山客には行けない撮影ポイントを色々と教えて貰えた、「ほら、あの樹に登ってこうあそこから」とか「ここから降りて滝壺を見上げる感じの…」とか。そんなん言っちゃ駄目でしょや、と言いたく成る素敵なポイントの数々。
まあ内緒だけどな。
滝壺には降りてみた、素敵だ。しかし僕が見たいのはやはり盛緑の頃よ、東沢は装備的に現状では難しいが来年にはナントカ成っている筈。こりゃ次のアタックは盛緑の五段の滝と東沢を一片にほにゃほにゃしてやんよ、…多分。
観光で西沢渓谷へ訪れる方へ山梨県から注意喚起が幾つか在ります、現地の冊子とウェブサイトで公開されていますがココでも抜粋掲載しておきましょう。
・動物を伴っての登山はご遠慮下さい。
ペットと一緒に西沢渓谷を訪れ、連れてきたペットが滝つぼに落ちたり、そのペットを助けようとした飼い主自身が滝つぼに落ちたりする事故が発生しています。また、動物嫌いの子どもがおびえて足を滑らせ、滑落しそうになったという苦情が寄せられています。西沢渓谷の登山道は、狭い場所が多くあり、ペット同伴での登山は大変危険です。登山者みんなのため、ペットのためにも、ペット同伴の入山は控えていただきますようご理解、ご協力をお願いします。
・登山は登りの方が優先です。
登山は緊急時をのぞいて登りの方が優先です。西沢渓谷も同様ですれ違いが困難な細い道や階段などは登りの方を先行させて下さい。団体客の場合は案内人が相互通行の指示を出して下さい。
・河川内での飲食はご遠慮下さい。
団体客の登山者が中心に河川の水位が低い場所や砂利場などで飲食している方が大勢いらっしゃいます、天候の変化で水位が上昇する事も御座いますので河川内での飲食は行わないようお願いします。また飲食の際に出たゴミは必ず持ち帰って下さい。
(山梨県観光協会及び西沢渓谷森林パトロールのウェブサイトと配布冊子より抜粋)
さて、エントリー内でも明言してますが次の盛緑の時期にカメラ機材を入れ替えて本格撮影してきます。ついでに登山道具も持参して出来れば東沢渓谷のアタックもやりたいと思っておりますが結構危ない沢なので慎重に計画を立てたいなぁと、まあ何れにしても再訪エントリーをするつもりですので興味の在る方はまた見て下さいませ。
今回のレポートは以上と成ります。
アプローチ
国道140号線から西沢渓谷入口へ折れる、折れた先にT字路が在るので現地の案内板に従って有料駐車場か無料駐車場を選択。無料駐車場は約50台が停められる。
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