埼玉県│C大黒吊橋(無能吊橋)再訪
滅びの美学 [ 廃墟・廃屋・遺跡・廃村・廃道 ] 探索 - C大黒吊橋(無能吊橋)再訪
8月の暑く成りそうな早朝、僕らは1ヶ月振りにあの場所へ向かう。通称「無能吊橋」と呼ばれる美しくも危険なあの場所へ、やり残した事が多過ぎたあの場所へ。
前回は元々場所に検討(幾度となく通過した道路の頭上)が着いていた事も在ってすんなりと到着し、下見を行った。見覚えが在る場所とは言え、地上と上空50メートルでは見える景色が段違いに変化する。そんなワケで今回はメインが別物件だったけどこの吊橋にもお邪魔して前回撮れなかった写真を撮影して来た。
前回の「無能吊橋」のエントリーは以下より。
※ 上記リンクの先行調査エントリーとこのエントリーを統合し、再構築しました。
いやぁやっぱり良いねぇこの吊橋は、程良く死の臭いがするし心地よい緊張感がテンション上げるわぁ。それでも最初見た時は流石に、
だっけたけどねぇ。
さて、この吊橋に関しては以前のエントリーで詳しく書いたのだけど実は追加情報が御座いまして。それを記載しようと思っていたのだけどそれを書いてしまうとこの場所へ関係者以外入れなくなってしまう可能性が、少々時間を頂いてから追加情報の記載をしたいと考えております。
それではC大黒用水管理吊橋、通称「無能吊橋」の再訪エントリーを始めたいと思います。
ほら、これからアソコに行くんだ。高いよね、オッカナイよね、だけど何故か血が滾るよねぇ。はやくひゃっほいしたいよねぇえ。
因みに高さは地上50メートル位、ラペリングでもちょっと考えちゃう高さだな、ホントは吊橋中央からラペで降下しようと思いましたがロープの長さが足りずに断念したのは内緒です。
細ーいブランコが沢山、しかも錆々のワイヤーとジョイントで作られた配管管理橋。吊板と吊板の間は狭くて1500ミリ、場所によっては2000ミリ以上の間隔が開いている。
ワイヤーは3種類使用されていて9ミリ、11ミリ、13ミリ。それにロックジョイントとM14のIボルト、9ミリの丸棒、ワイヤーエンドなどで構成されていた。主柱は鉄製で一般的なアングルトラス、溶接は古いウエルダーを使用していた様でビートは汚かった。
主柱のワイヤーは2桁クレーン用の130ミリオーバーのワイヤーだったと思うけど計測忘れ、主柱ベースは基礎用コンクリートと混ぜ砂利の併用で強度はいまだにこまけぇこたぁいいんだよ。若いパトスがフルバーストの相棒さんも右心房が破裂しそうな面持ちで
「落ちたら死ぬだけさ、目の前の獲物に食って掛かる…それが狼の生き様。」
え?何?もう1回言って。
さあ行くべ。
※ 管理企業側が無断進入による滑落などの危険を重要視した為、2014年辺りから作業動入口及びこの吊橋付近に新たなセキュリティを設置しております。また巡回も増やしたと関係者からの情報も頂きました、現在は登山客も通行禁止と成っております。
当日は別物件がメインだった為に大した登山道具も無い状態だったけれど普段からガレ場で遊んでいるご両人、ルーファンや危険を冒す事もなく岩盤が脆い緩土斜面をスルスルと目的地付近まで登っていく。岩は石灰岩と凝灰岩が入り混じっている様で兎に角脆い。
ピークまではまだ数十メートル在りそうだけどそれなりの高さの地点で遺構が目に入った、この付近はちょっと荒ガレっぽいけど特に地形的にも問題に成る様な点は無くてアプローチは容易。
吊橋の主柱は腐食しているもののまだ強度は十分、ワイヤーは経年劣化が著しくてそろそろ寿命を向えそうだ。メインワイヤーは大丈夫そうだがバックアップは駄目そう、因みにこの吊橋は上下2段で配管も2本通っていたとか(人道用では在りません、最後尾にて詳細を記載しております)。
その荷重耐久性が健在なら人間位どうって事ないだろう。
マラディェッツ!
繁々る木々の合間から今回のお目当て、無能吊橋が姿を覗かせる。写真では解り辛いだろうが高さにして地上50メートル位、こりゃー過去最高のテキサススピリッツが発揮出来そうだ。
そうだろ?テリー(相棒)。
てr…あれ、居ない。(CV:米澤円)
僕が台本通りの講釈をしてる間に下半身の服を脱ぎ捨て、彼は待ちきれず既に吊橋へ。そう、それが彼のテキサススピリッツ。
しかしこれ、高い所に慣れてない人はカルネアデスの板の取り合いに成るだろ。しかし美しいな、この場所は。さぁて、どうやってクックしてやろうか…ココでどんな事をしようとどんな事が起きようと。
それが俺達のディステニー。
(´・_・`)オカシイダロ…
幾ら高いとは言えズーヒルギロッポンの5分の1程度、自家発電も出来ない廃橋に恐れなど片腹痛い。
遺構調査機構さんのレポートに感化されたのか、相棒が何かをやる様だ。いや、既に僕の見えない所で色々とやっている様だが。
「馬鹿やるならハーネスは付けなさい」
どうせやめておけ、と言ってもきかんのだろうな。悔いは残さない方が良い、パンツ脱いで赤白帽被って待っててやるから何時でもはじめなさい。
こ、こ、コペルニクス。
貴様その状態で移動するのか、そんな中途半端な芸は認めないぞ。解らないのか、だから最初からあざとさで定評の有るLat式しか認めないってあれほど
こりゃ凄ぇ風景だ、いや久し振りに死の臭いがするよココ。強度などをシッカリと確かめとこう、次回は僕も多少無理をするしテリーは夕陽に叫ぶだろう。
今回はメインの別物件の跡に行きましたが予定として組み込んでいた為、天候や時間(太陽の位置)などを最大限に考慮して撮影に挑みました。個展用の素材としても素晴らしい写真が何枚も撮影出来た事は幸運です、当分来る事は無いと思いますが何度でも再訪したい「割橋」にも適したロケーションで気に入っております。
特定される要素は写真から省いていますがもし解ったとしても単騎アタックや装備が不十分な訪問は避けて下さい、死んじゃいます。
※ 現在登山者も含め、関係者以外立入禁止と成っています。
前回のエントリーからのコピペですが。
C大黒用水管理吊橋(無能吊橋)
この橋、近年では遺構調査機構さんが名付けた「無能吊橋」と呼ばれているけど資料を見ると吊橋の名前が在った…のだけど。実はちょっとやっかいなんですよね、と言うのもこの吊橋には当初正式名称が無かった様なのです。
竣功前に工事関係者が閲覧する工事資料に幾つかの記載が在るのだけど手書きの物を含めると5種類位の名前が見て取れる、その中で一番シックリと来る名称を選んで今回記載した。
C大黒用水管理吊橋。
この付近には二つの鉱山が在りまして、その鉱山と鉱山を繋ぐ様に幾つかの用水管が沢沿い、道路沿い、そして山中の谷を越える様に吊橋で。それぞれが別の用途の配管として何本も運用されていました、この吊橋には2本の配管が通っていた様です。
何が流れていたかも資料に書かれていますがこの辺は伏せます、もう検討が着いている方もいると思いますが程々の情報規制をしておかないと危険な場所と言う事も在って了承頂きたいと思います。
鉱山はそれぞれ採石、生成と分かれていますがどちらの鉱山も単独生成出来る工場です。この辺は周辺の歴史と古い地図を見ると色々と解ります、実は周辺にはこの場所以外にも類似する廃橋(吊橋)が2本在ります。
その2本の内1本は今でも今回の無能吊橋の様に人が渡れます、しかし場所が少々山深く、現在では廃道も廃道な恐ろしく険しい山道を歩いて行かなくては成らない為殆どの方が知りません。
因みにこの吊橋に通していた配管、山を越え、川を越えて通されていた訳ですがその配管を管理する為に互いの山間部に人の為の作業道(一部大変な急斜面)が今でも残されています。企業敷地内で頻繁に現在も関係者が使うので今回は撮影出来ませんでいたがその作業道もなかなか…おっとこれ以上は。
アプローチ
秘境及び危険物件は自然保護と建造物保護、安全確保の為に不掲載としています、申し訳御座いません。
地図リンク
秘境及び危険物件は自然保護と建造物保護、安全確保の為に不掲載としています、申し訳御座いません。
photograph - nee
ここから下はブログ内容と一切関係ないブログサービスの広告スペースです、誤ったクリックなどにご注意下さい