千葉県│鶴舞の農業用野外ハウス
滅びの美学 [ 廃墟・廃屋・遺跡・廃村・廃道 ] 探索 - 鶴舞の農業用野外ハウス
台風が近づくと空の様子はいつもとは全くと違う顔を見せる(撮影当時は9月です)、気流が台風に因って乱される事で様々な種類の雲が一同に揃うからだ。この日も後数時間で台風が上空を通過しようか、と言う時間。
写真では秋を告げる高高度の巻雲、低気圧の接近を如実に表す巻層雲、そして台風の風で駆け足で通り過ぎる層積雲。いつもは個々に見られる事が多い雲が異なる高度と異なる速度で流れる様は見ているだけでも結構面白かったりする、いやぁ雲が好きなんですよ(本当に雲好き)。
で、今回の物件ですが。
本日お邪魔するのは旧車の集まりでたまたま見つけたステキな温室栽培用のグリーンハウス(※1)、発見当時はエンフィールドやらヴェロセットやらトライトンやら約10台程の非常に喧しいバイクが田舎道を走っておりました(※2)。迷い込んだ小道をノロノロと走っているとあらいやだ、ステキな熟成廃墟さんが居るじゃありませぬか。
※1 温室栽培の農業用ハウス、ビニールハウスとは違いガラスやプラスチックの透過壁面で構成されている
※2 発見当時に畑で作業していた爺様2人に「うるせぇ」と怒鳴られはしましたが「随分古いバイク乗ってるな」と一緒に一服しながらお話しました、再訪時(菊川ほうじ茶の茶葉持参)にもシッカリと覚えていて貰えました。昔はRQ乗ってただのトーハツのランペットがどうのだとか、ドリームのE型が…
ドリームのE型が何だって?(※3)
※3 どうしても実物が見たいバイクリスト上位のホンダの大ヒット作品、格好良い
閑話休題。
折角見つけたステキ廃墟さんではありましたが発見当時はバイクのツーリング途中、既に道端にてキャブ全バラ再組み+イグニッションコイル不良のトラブルマシン1台を抱えての走行だったのとカメラ一式を持参して無かったのとで写真は撮らずに帰路と成ります(一服中にコンデジで数枚は撮影)。その後ずっと気に成っていたものの場所が全くと解らずに数年が経過、読者さんからの情報提供でやっとこ発見出来たのが今回のレポート物件と成るワケです。
いや、仰々しいアバンですがレポートが薄いんで誤魔化す為に…ねぇ?
発見当時、今回のエントリーから凡そ4年前は普通のハウスの廃墟に植物が絡みつく概観だった。個人的にはその姿に見惚れて再訪したのだけれど改めて来て見たらこの有様、スッカリと緑に覆われて原形と言うか当初の姿が覆われてしまって名状しがたい何かに。
台風がもう直ぐ通過しようかと言う時間帯で余り周辺を調べる時間も無く、まあ取り合えず写真でも撮影しておきましょうか。しかしアノ”もっさり”に入るのはちょっと勇気がいるなぁ。
発見当時の写真:コンデジでささっと撮影①
これが通り掛かりに撮影した当時の本物件、本来で在ればこの状態から少し植物の侵食が進んだ感じを予想して再訪したのだけれど。
発見当時の写真:コンデジでささっと撮影②
内部はこんな感じだった、側面と天井のガラスはほぼ全て落ちてしまっている。今にも崩れ落ちそうな洋風のテーブルセットが妙に印象的だった。
発見当時の写真:コンデジでささっと撮影③
入口部分はこの用にハッキリと全体像が判別出来る状態だった、って言うかバイクで走行中に気付く位だから当たり前か。
それが、ねぇ…まさか数年であの有様ですわ。
これです、これ。
何かムシムシしてるし実際虫も飛びまくってるし、地面ガラスの破片だらけだし。
発見当時は無かった物が結構増えておりました、この部品は天井部分で地震の所為でしょうか…完全にある一面が抜けてまして。
個人的に気に入っていた洋風のテーブルセットは一体何処へ、昔読んだプロレタリア文学の一場面を思わせるステキ空間の立役者だったのにぃ。
”それならデカダンスだろ?”ってツッコミは無しで、だってまんまじゃないですか”廃墟とデカダン”って。
モスキートが荒ぶってるのでそろそろお暇致します、献血し過ぎぃ。
さて、最後に歴史検証でも…って物件でも無いのです。至って普通の畑とグリーンハウスですからねぇ、しかしたった数年でココまで侵食が進むとは。当初の予想とは随分と”画”が違ってしまったけれど概ね満足です、ついで物件で寄ったので寧ろ十分過ぎるかと。
因みに付近の歴史はこげな感じ。
ウィキペディア - 鶴舞藩
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B6%B4%E8%88%9E%E8%97%A9
地図リンクは今回ナシで、最後にこれだけは言っておこう。深蒸しのほうじ茶は非常に旨い、ホントに旨い。
本日は以上です。
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