千葉県 │ 磯根崎海岸道路
滅びの美学 [ 廃墟・廃屋・遺跡・廃村・廃道 ] 探索 - 磯根崎未成道 山間部区間
本日は内房の廃道さんへ伺った模様をお伝え致します、房総半島には結構な数の廃道さんが残るのだけれどもこの「磯根崎海岸道路」はトレッキングコースにも指定される位ちょろい行程でして。疲れますよ、そりゃ。辛いですよ、それなりに。んだどもこう「地球終了じゃん」的な?そんな一瞬で腋毛が5センチ位伸びる様なアプローチの難易度は在りません、んじゃ何故行くんだと問われると。
ええ、何故でしょうねぇ?
ああ、この廃道。通称名の名付け親でも在る廃道系サイトの大御所「山さ行がねが」の廃道レポートにもリストされておりました。詳細はこの際そちらでお願いします、アレコレやってると必ず先人の素晴らしいレポートを見つけます。皆頑張ってるんだなぁ。
山さ行がねが - 磯根崎海岸道路(仮)
http://yamaiga.com/road/isone/main.html
ついで物件で歩いた「磯根崎海岸道路」の前半に当たる山間部区間、夏季には後半「海岸部区間」を予定しているけれど取り合えず先行してお届け致しましょう。
もうコレもん、入口からしてコレもんだもの。丁度ループしている廃道の進入口を歩いている、対面通行の2車線分の広さが中々の迫力。行政さん曰くこの道路の再利用は無いとの事、そりゃそーだ。
ループ部分の上部、辛うじてガードレールが残っている。しかしこのループ部分の道幅がどうにもオカシイ、さっきまで余裕で2車線在ったのに登りカーブを過ぎたら急に1車線分の広さに。
コレは工事が1車線部分のみしか進まなかった為で本来は右側(海側)にもう1車線分アスファルトがひかれる筈だった。そうなのですよ、写真からは想像出来ないけど地面は過去にアスファルト工事が行われているのです。今じゃ土が堆積してこの有様だけれども。
股関節の調子が悪い相棒が面倒スメルな顔でヨチヨチと歩いているので
「だからやる気出せって」
「やるぞー(棒」
「はぁ(帰りてぇ)」
「…(コッチだって帰りてぇよ」
「!(コイツ、直接脳な…)あれ?声に出てるよ、あんた。」
途中大きく円を描く場所が在る、これは進入口手前の「浅間神社の鳥居」の参道入口と成る本当の鳥居。手前の鳥居はこの廃道が新設された事によって新たに設けられた仮設置の様な鳥居なのだ、昔は別の参道が在って現在も実はその道を歩く事が出来る(もう道とは言えない状態だけれど)。最初は里宮と奥宮かなぁとも思ったのだけれど設置された経緯を調べるとやはり道路工事に関係しての新設された鳥居と本来の山宮と言う関係っぽい。
ここから廃道(工事予定区間)とトレッキングコースに分岐する、今回は少しだけトレッキングコース(峰沿いを歩く山道)を通ってみた。
※ 夏じゃ在りません、1月の真冬の写真です。
この工事予定だった獣道を少し歩くとトレッキングコースの入口が姿を現す、非情に解り辛いので山道に慣れてないとその間々廃道へ誘われてしまうのです。
しかし先程から相棒が限界臭い。
「こ、これは難しいルーファンですね…。」
「確かに。しかし落ち着いてフォアに回り込んで眉間を狙えば何とかなるだろう。解ったか麗…
じゃねぇよ、一本道じゃねぇか。思わず釣られちゃったよ、一本釣りだよ。一本道で一本釣りだっつーの。
「2度言いましたね」
大事な事だからな。
峰沿いを歩きます、房総の山歩き本にも掲載されているコース。一見楽ちんな道幅に見えるけれどそうはイカの金玉なのが房総の怖い所、ちょっと油断すると谷底へコロリンヌ。
廃道に軌道修正して先へ進みます、そしてちょっと綺麗。
女子力高いな、この廃道。素敵よ!
ちがう!考えてたのと違う!
そうじゃないだろうがー。何で真冬なのに背丈より高いブッシュが並んでるの?ホームラン打ってないよ、ハイタッチする意味ねぇよクソ。鬱陶しいよー。
が、その10分後に風景は一変する。
山間部区間を抜けるとそこは断崖絶壁の素晴らしい風景が広がっていた、随分と突然じゃないですか。
「疲れましたね」
「え?うん、まあそれなりに」
「風が強いですね」
「仰る通りです」
相棒がやはりオカシイ、第三股関節が曲がらないとか何とか…第三?
斜面が在る、私には2本の脚が在る。不幸にも健脚である、不幸ゆえには眼前の斜面を登らなくていけません。写真じゃ解り辛いのだけれど凄い斜面、でも何故か。そう、何故か登れる気がして登らなくてはいけない義務感みたいな物を。
感じてしまった。
馬鹿、わいは馬鹿や。折角登ったのに登った事に満足したのか最上部では写真を撮らずに中腹まで降りて来てしまった、そしてやっとこ気が付くのだ。
写真撮りたいから登ったのに、と。
もう一度登る気力は勿論ないので中腹部分で海に黄昏れる相棒を一枚、彼…ここに来てずっと動かない。
死んで、いるのか。
さて、磯根崎海岸道路の山間部区間は以上です。歴史検証なども含めて特に書く事もなくただ山中の廃道を歩いただけって言うね、ホント何しに行ったのって言うね。
だがしかーし。
後半の海岸部区間は素晴らしいロケーションである事は確済み、草木が生い茂る夏季に再訪を予定しています。そのエントリー時にはもう少しまともなレポートにしようと思っておりますので何卒お忘れ無き様、宜しくお願い致しまする。
アプローチ
この廃道のアプローチには全工程を通してのスタート地点と後半の海岸部区間から歩く途中エントリーのスタート地点が在ります。今回は山間部区間を歩く全工程を通してのスタート地点にてご説明します。
目指すは大貫中央海水浴場や大貫漁港を擁する磯根崎、国道465号線から川端鮮魚店から漁港方面へ折れます。漁港入口の偏差路で磯根崎へ方面へ折れると突当たり(アスファルト舗装道路の)から更に砂利道が続きます、その砂利道を更に直進すると車両通行止めの簡易ゲートが在ります。その地点から廃道スタートと成ります。
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