千葉県│旧国道410号線の豊英廃道区間
滅びの美学 [ 廃墟・廃屋・遺跡・廃村・廃道 ] 探索 - 旧国道410号線の豊英廃道区間
昔のモタード仲間から「廃道在るから行って来い、そして○ね」と心温まる情報を頂きました。愛媛県生まれの彼には、
と感謝の言葉、それと赤穂の天然塩を贈ります(ホッコリ
さて、彼からの情報によると房総の縦断路である国道410号線沿いに廃道が残されており、素敵なブッシュとガレがお出迎えしてくれるのだとか。ロスカットで爆死した経験を持つ彼、此方も友情カットでレバります。
「あー久し振り、この間はメール有難う。それと○ね」
「いいよ、いいよ。それよりもう行って来た?それとも○んだ?」
「いやさ、”国道410号線沿い”ってだけじゃ解らんくて。場所教えてくれない?後、お前が○ね」
「ああ、そっか。んじゃ後で地図のリンク送るよ、メールで。って言うか○んで」
「んじゃ待ってるわ、2度○ね」
「来世でもs
そっと通話終了ボタンを押して彼からのメールを待つ事2分、地図リンクが貼られたメールがPCへ送られてきた。口は悪いが根心は優しい男なのだ。赤穂の天然塩をもう一袋贈らねば成りますまい。
メールを開いてリンクを確認、リンクされた地図は彼のアパートを示していた。口も悪いが性根もとことん腐った糞野郎の様だ。
結局自力で見つける事が出来たので素敵な廃道へいざ、それて彼には○を。
場所はココ、このS字に引かれた点線が廃道区間と成っている。今回は上部の荒廃具合が酷い区間を歩く事にした、とても短い距離だけれど廃カーさんにはとても楽しめる「道」がのこされていた。崩落も進んでいて廃撮には素晴らしいロケーション、三島隧道と一緒に是非。
あんまり○ね○ね言ってるとウェブリテラシーに反するのでこの辺で、兎にも角にも房総物件を回っている最中に良く通る国道410号線。これは「ついで物件」としても美味しそうだ、走り慣れたこの道でしかも三島隧道の近く。うん、これは迷わずに行けそう。
キンダン川遡行を終え、君津エースでラペの練習でもしに行くかと思案していた所で今回のレポート物件「旧国道410号線豊英廃道区間」の入口へ到着した。
写真左側は現国道410号線(鴨川方面)の尾崎橋、橋って事で目下には川が流れていた。今回の廃道区間はこの川へ崩落が起きた事で廃道化したとの情報を事前に入手していたのでどんな物かと期待していたけど大して深くも無い、いや普通に高さは在るのだけれど割橋ストには物足りない高さなのだ。
割橋とは?と言う方には是非下記リンクを踏み躙ってほしい。
それでは早速お邪魔致しましょうか。
入って直ぐに廃道の臭いが強く成った、残されたアスファルト極僅かで流れ落ちた土砂で覆われた地面はここが国道だった事を全く感じさせない姿だ。
この廃道区間に関する詳細はいつもの様に最後尾に記載したい、まずは歩いてこの廃道を楽しむとしようか。
現在の場所はココ。
封鎖ゲートを越えると薄っすらとアスファルトが顔を出した、左側はコンクリートで落石対策工が施されているのだけれど現在は放置された期間が長い所為か石コロさんが散見している。
ガードレールがココが道だった事を如実にアピール、がしかし。この細いワインディングが本当に国道だったのか?と思う狭さ。ホントに狭い。
廃道と成ってから約25年と言う月日が経過した、侵食した自然の力が押し寄せる風景が何とも美しいので在ります。何度も言うのだけれどホントに狭い、その辺の1車線私道と同じ位の道幅しか無いし。
現在の場所はココ、最大規模の崩落現場だ。
国道を沿っていたガードレールは谷底へ、この崩落に関する資料を見つける事が出来んかったので詳細はお伝え出来ないのがちょっと残念。
山側から大量に流れ込んだ(滑り落ちた)土砂は道路だった箇所を覆っている、崩落場所は大きなガリーと成って恒常的に雨水の流れを作っている様だ。
15メートル~20メートル位の高さだろうか、谷底に土砂が現在でも流れ落ち続けている。ノーロープの素手でも降りる事は出来るけど絶対に止めて下さい、廃道だけに助けは絶望的ですから何か在ったらホント。
少し歩いて小さな尾根を越えると先程と同じ様に土砂崩れ状態の道が続く、コチラは全体的に斜面化して少々危なっかしい。
だが、しかし。
こういう所が大好きなワレワレです、降りない訳には行きますまい。丁度土砂崩れ途中にガチ場が残されているので行ける所まで降りてみよう。
あーん、しびれるー。
ガードレールが彼方下方に落ちている…見に行きたいなぁ。
最後のガバ、周囲を確認しても…うーん、マッシブ。
きちゃった☆
しかしヒデーな、最初の土砂崩れの時に結構デカめの岩が落ちて来た様だ。谷底には車のパーツ、廃材、生活用品のゴミなど様々な不法投棄の後が見受けられた。
沢自体は浅くておもんない。 現在地はココ、道路からは勿論外れている。
現国道方面(この先数メートルの上部に国道が通る)へ少し歩くと浮き砂利状態の涸沢が続く、水量も少ない。
旧国道(廃道)に復帰して直ぐ、この様な斜面で来訪者を迎えてくれる。素敵、素敵よ。
この辺から大きくS字を描いて元の国道へ向う。山道ではなくてただの廃道、だけれどたった400mm程のこの道の風景は見慣れた山道のそれだ。
この廃道も終盤を迎える。一気に開けた新緑のアーチを抜けると現在の国道410号線へ、アスファルトも顔を出してガードレールも綺麗に残っている事が写真で解ると思う。
山間部を少々抉る様に作られた旧国道410号線、この廃道区間に関して少し書き添えよう。
旧国道410号線 廃道区間
まずは簡単なこの道の概要をウィキペディアさんから引用しよう。
国道410号とは、千葉県館山市を起点とし、千葉県木更津市を終点とする一般国道である。 1981年4月30日政令第153号により、1982年4月1日付で一般国道410号(千葉県館山市~千葉県木更津市)が制定施行された。房総半島の背骨の道とも称され、海岸沿いから山間部を縦貫する。一部狭隘な区間が多い。
山間部などでは、道が狭く、沿線住民の生活道路および林業者の通勤道路として機能している。
つまりこの廃道区間は1982年に国道昇格と成った、国道の路線改修と共に山間部を抉る廃道区間が通行禁止に。S字のワインディングから直線の新国道区間を整備して沢には新たに「尾崎橋」が架けられる。
新国道区間の整備が1987年の2月に終了しているので国道としては約5年間、410号線の役目を果たした訳だ。
廃道のハイライトである点在する崩落箇所、これが新国道区間の整備に繋がったのか、それとも崩落に関係なく整備されて廃道化してから崩落が起こったのかは確認出来なかった。この区間は興味深い事に付近に類似する廃道区間が幾つか在って今回のレポート内容と同様に歩く事が可能だ、何れもう少し調査を進めても面白いかもしれない。
写真は直ぐ近くの類似する廃道区間(地図にも記されていない)、こんな誰の目にも止まる事が無い旧国道がちょいちょいと現国道に鼻先を覗かせている。
特筆する様な廃道物件では無いけど全行程が短く、それでいて見所の多い旧国道410号線廃道区間。ついでに寄ったにしては十分楽しめたのが嬉しい誤算でした、と言ってヤハリ廃道。
もし行かれる時は複数での来訪をオススメします。
今回はこの辺で。
アプローチ
国道410号線清和県民の森と君鴨トンネルの中間に位置する、特に目印はないけが通行止めの車止めが在るので迷う事はない。
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