千葉県│山忠三崎工場
滅びの美学 [ 廃墟・廃屋・遺跡・廃村・廃道 ] 探索 - 株式会社山忠三崎工場
今日月末じゃん、サルバンの破砕日じゃね?超やべぇっ!
取引先や下請けの支払いで月末は毎回テンパります、あのちーへいーせーんー。今回は銚子のマイナー物件をご紹介、これ殆ど(2012年当時では1件も無し)ウェブでは見ないですね。2012年4月現在絶賛解体+新設備建築中(※1)なのでこのレポートを元に来訪しても見られるかは解りません、ですが夏場に来ればカナリの素敵物件と成るでしょう。
※ ただし(肥料工場跡なのでスゲー臭いです、涙腺崩壊です)
※1:2013年に新しい大型倉庫が完成しました、解体予定の他の建造物も順次解体される模様です。
千葉県の絶景ポイントでも有名な屏風ヶ浦、ウチでも過去に何度か取上げている。
その屏風ヶ浦には実は余り知られていない素敵な工場跡が残っている、主要道路からもアクセスし易いのだけど何せ関係者しか通らない様な道路ばかりなので地元地域以外ナンバーの車はちょっと進入し辛い場所。写真が古いけど航空写真(※2)はこんな感じ、
※2:2013年の物に差し替えました(右上の新しい倉庫が既述の新築建造物です)
航空写真では建造物が結構残ってるけど右側の土地半分は既に新しい施設が完成している、右側上部は解体済み、下部の工場跡は現存。左側の堆肥倉庫は全て現存、見所は左側の土地と成る。
この工場跡は元々「株式会社山忠」の「三崎堆肥製造工場」として運営されていた、しかし登記上は残っていたものの事務所登録されている現地ではこの惨状。とても機能していたとは思えない廃虚群と成っていた。
※ 登記上の会社の追跡調査は行っていません
しかし最近に成って母体企業か別企業は解らないのだけど旧建造物の解体計画が立ち上がり、たまたまその情報を聞きつけて取り急ぎ現地に向った。で、要ってみると既に半分が解体済みでしかも新しく倉庫などが建設されていた。うわー危ねぇ、ギリギリ間に合ったよ。
付近で同様業種の方が作業されていたので一応声掛けをして撮影を行った、聞くところによると随分と長い間放置されている土地の様で最近になってやっと倉庫建設の関係者が訪れる様に成ったのだとか。
近くで畑仕事をしている方にも聞き取り調査をしたけれど詳細は知らない様、帰り際には声を掛けますと一言伝えて撮影(※3)に入った。
※3:今回産業遺産を撮影している知り合いのカメラマンさんとの同行取材でした
くっさい。ホントにくっせぇなぁぁああ、ぱっぱらぱーやでぇええ!
「ホントに臭いよね」
「その臭さに痺れます!憧れます!もっとだ、もあー!」
「随分と上級者向けなご趣味をおもちですねぇ」
「ホントは臭いです、痺れます(手足が)!」
「いや、でもココほんt「あ、御免。ちょっと電話」」
「え?その着信音ボコスカウォーズ?」
付近には沢山の肥料製造工場が在る、牧場も付近には多いし農家と肥料製造を兼業で行っている様な工場も見受けられた。最近では製造した肥料を卸す他、付近の農場へ直接販売しにいk「ああ、パルシステムみたいな」
「説明中なんだけど、被せんなよ…」
「え?イタチョコシステム?」
「言ってねぇよ、取り合えずラショウから離れて。」
※ 2015年、ボコスカがリニューアルして発売される様です。嬉しいです、痺れます(脳髄が)!
この工場が放置されてから廃墟化し、既に20年程が経過している。が、何故か製造ラインの建物には近年の電気設備が設置されていた、勿論既に投棄された設備だけど色々と謎の残る工場だ。この企業の登記を調べると現在も登録されていて絶賛運営中に成ってはいる、しかし登録されている場所には冒頭の説明通り廃墟しか残っていなかった。
そして現在、その登録されている場所に新たに大きな倉庫が建設中。うーん、やっぱり再建したのか別の会社が買ったのかなぁ。
因みに、写真は牧舎跡だと思われます。
詳細な建築年数や企業の詳細が解らない以上、現場に残された残留物から推測するしかない。壁などは昭和中期頃の建築方法だけれど…廃墟歴は20余年(聞き取り調査からの推測)、とも成れば2000年辺りで営業を中止した事に成る。それ以前にどれだけ営業したかは解らないけれど恐らく設備などを見る限り1970年頃からの運営だったと思われる、うーん…もう少し詳しく知りたいなぁ。
って事で昔の航空写真で探してみたのだけれど確認した中で一番古いのは1963年、その前の1961年には畑しかないからその2年間の内に建設されたのだろう。予測より10年以上前か…意外と歴史は古い建造物だった様だ。
上の写真は1969年の物、建造物の軒数が少ないけれど位置関係は全く同じ。
こちらの写真1983年、この時点で既に飼料倉庫の屋根が剥がれ落ちている様に見える。建造物の数は現在とほぼ同じの様だ、20年の間に増設したのだとう。
で、この時代から廃墟かと言うとそうでも無くてこの後数年間の航空写真では補修されて綺麗に成った屋根の写真も出てくる。何より、現在の同じ倉庫の屋根は修復後の物だ。この先数年の航空写真もざっと確認したけれど写真から廃墟と成った時代を割り出す事は出来なかった。
細い道路を挟んで航空写真で言う所の右側の土地へ移動します、こちらは半分以上が解体されて新しい倉庫も建設中。休日の為か工事はやっていなかった。
残ったラインと倉庫には重機や工場のライン跡が残されている、屏風ヶ浦の絶壁沿いに残るこの倉庫も長い間動かされて居ない事が一目瞭然、錆も真っ赤。
屏風ヶ浦は実に面白い、こんな良質な廃虚物件も在るし絶景も素敵。オフ乗りなら殆ど知られていない絶壁上部を爆走出来る荒地(※4)も存在する、落ちたら死ぬけど。
さて、そろそろ時間も良い頃だ。引き上げるとしますか。
※4:凄く絶景のロケーションでオフ車爆走出来る場所があります、別の場所ですがトラ車で遊べそうなテクニカルルートもあって中々侮れない場所ですよ…うう、WR450が欲しい…。
もう直ぐ全てが解体されてしまうであろうこの廃虚、雰囲気抜群で盛緑の頃に自然に覆われたらと思うともう。実はこの場所の他にも幾つか類似物件が在るけれどそちらの物件は撮影NGでした、現役稼働施設が残る敷地内だと色々と問題もある様で。
だけれど周辺地域の話を色々と聞く事も出来たので関連エントリーで何れその話を御紹介出来る機会もあるかと思います、この物件自体には然したる興味は既にありませんが…。
アプローチ
国道126号線から地図参照のT字路に、付近に目印ないので解り辛いかもしれませんが意外と発見は容易な筈。付近に類似物件アリ、工場裏は絶壁なので留意を。
地図リンク
https://goo.gl/maps/yGz5bQrfcuq
撮影者:nee
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