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滋賀県│入谷廃集落
滅びの美学 [ 廃墟・廃屋・遺跡・廃村・廃道 ] 探索 - 霊仙廃集落群 - 入谷集落跡
日本国内における高度成長期が終わり、人口比率が高齢化の一途を辿っている事は多くの方が知る所だ。現在でも過疎化する集落は沢山在るのだけどそれよりずっと前、時代は昭和の前半から中盤に掛けて実に多くの過疎化集落や廃村が生まれた。
当時の時代背景は元より、近代化が進んだ高度成長期にこそその原因が在った場合も多い。今回訪れた滋賀県の山中にひっそりと存在する廃集落群、今でも少ないが人の出入りが在ったりするけど基本は廃村だ。
その廃村の歴史的背景を追いながら、この素敵な場所をご紹介する。
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彦根ICから数十分、登山ではそこそこ有名な霊仙山の登山道へ向かう道が在る。国道306号から県道17号に入る、この道がそうだ。
暫くと走ると幾つかの分岐を経て不思議な風景に出会う筈だ、人気の無い山中の道路両脇に倉庫群が現れる。古い手作りの標識には「入谷入口」とも、そう…今回の廃集落群訪問の最初の目的地、入谷(にゅうだに)集落の入り口だ。
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この霊仙(りょうぜん)と言う山間地域では結構な数の集落が存在していまして、現在でも過疎化は進んでいるのだけれど幾つかの集落には僅かだけれど人が住んでいます。その霊仙の集落の中でも隣接し合う集落群が入谷(にゅうだに)、今畑(いまはた)、落合(おちあい)と呼ばれる3の集落。
近代記録では江戸後期から文献を確認出来て、明治7年にはこの3つの集落が合併して霊仙村(現在の多賀町)が誕生します。
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入り口から50メートルほど、車で昇るには傾斜が厳しい坂を上ると集落が見えてきます。集落自体は最初の家屋から上部の廃屋跡まで100メートルも在りません、しかしこの地位は急斜面な山間部にへばり付く様な立地条件で実に興味深い場所ですねぇ。
廃村ですが完全な放置集落では無く、春先から初秋に掛けてはこの場所の出身者の方々が畑や家屋の手入れに訪れる事も在り、また倒壊した家屋の撤去なども行うそうです。冬場は完全な無人に成るそうですがそれ以外の期間は無人の集落へ配線された送電線を経由して街灯が照らされるとか、とても雰囲気が在るろうなぁ。
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急斜面に作られた集落なので横に延びる私道も急勾配、家と家を繋ぐ道や排水溝なども工夫して作られています。1990年代に一応ですが無人化と成り、古かった公共インフラは停止、道も側溝も全て自然に還ろうとしています。
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生活の跡を伺いしれる物が廃村の中には本当に沢山残されていて、昔ながらの集落ではトイレは基本的に外(厠)で流し台や釜、風呂なども外に設置されている場合が在ります。
また火を使う物は材料の節減と効率化で隣り合わせで作る事も多い様で浴槽と釜などが一緒に作られている物が多く見受けられました。
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急勾配で在りながらのこの平地、作るには多くの時間と人力が必要だった事でしょう。この家の裏手では廃屋(と、言っても綺麗な)の補修作業と木材の切断作業の途中と思われる資材置き場が在った、今でもこの場所を大切に思っている元住民によるものだ。
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この様に各家の入り口の階段でさえこの勾配、集落入り口の舗装道路など恐ろしく急勾配で軽トラか4輪駆動でないと「あら、いやだー」な展開です。未舗装だった集落本道を迂回工事せずに舗装した結果、この様な珍しい急勾配な舗装道路が出来あがったようです。
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入谷に限らずこの地域には同じ集落内に寺と神社が同居している場合が多く見受けられる、此方は集落入り口の浄土真宗本願寺派の了眼寺。
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此方は集落の最上部(資料ではまだ上が在った筈なのだけれど現在はこの辺が最上部)に位置する立派な鳥居が迎えてくれる谷神社、この神社の名前を知ってる方ってば結構少なくて廃村好きでもご存じない方も。
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入谷の地名は米原の丹生との関わりも深く、また豊富な水源を水の神として信仰したモノと推測出来るのだけど詳細は資料を浚っても解らなかった。管轄されている観光課や行政にも問い合わせたのだけれど此方が用意した資料以上の物は提供して頂けなかった、つまり把握しきれていない土着文化や歴史が残されているって事ですな。
結構大きな集落ですが個別の姓は少ないのが特徴的で「大久保」・「西坊」の2つ、だけれど旺盛時には5つ程の姓が混在した様でその中にはどの霊仙廃村群で必ず目にする事に成る「藤井」姓もあったのだとか、これに関しては今後エントリーする霊仙廃村シリーズでお話して行くとしよう。
さて、最後に気に成ってた点を帰宅後の机上調査で明らかにした。その気に成った点とは…、いや他の堂区域の廃村を回って感じたのだけれど。
この入谷、他の霊仙廃村群と比べると妙に建築物が新しい物が目立っていた。これがどうしても気に成って何か理由が在るのだろうなぁと、すると一つの新聞記事が目に入った。
”百五十年目の大火” 霊仙入谷集落での大火災
実は1955年8月、この集落は家屋や倉庫を含めて26棟在った建造物の内2棟を残して全焼する火事に見舞われていたのだ。これには正直ちょっと驚いた、しかも当時は大々的に報道されていたにも関わらず現在では知る者が極端に少ない。
住人の殆どが道路が完備されていない当時の山道を落合集落まで歩いて逃げ延びたと新聞の記事には記載されていた、他にも幾つか気に成る歴史的な分岐点がこの集落には在るのだけれど長くなるのでこの辺で終るとしよう。因みに集落の人口に関してはこの火事で大きな推移は無く、1975年~1985年の10年間で10分の1に減少すると言う急激な加減を見せる事で廃村化が進んだ。理由は幾重にも在るけれど最もたるはやはり近代化の波と言えば解り易いだろうか。
入谷はまだまだ新しい廃村ですが長い歴史が在る為にこれだけ雰囲気のある風景を残す事に成りました、同じ様な理由で関連集落も素敵な「画」を楽しめます。最後に入り口の倉庫群ですが集落の方達が使用する農耕具や産業(林業)関連具が収納されています。
アプローチ
彦根ICより国道306号へ彦根市外方面へ、途中県道17号との分岐から霊仙地区へ。幾つかの分岐が在るので地図上で確認して下さい。
photograph - nee
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