栃木県│足尾銅山関連遺構 - 深沢地区
滅びの美学 [ 廃墟・廃屋・遺跡・廃村・廃道 ] 探索 - 深沢地区
※ 2011年02月迄に防火壁以外の全ての住宅跡が解体されました、現在は更地と成っています。
足尾銅山の精錬所亡き後、その遺構を求めてアチコチと訪ねまわった経緯が在る。丁度今年(2010年)のGWの時だ。その時の模様は下記リンク参照。
足尾銅山の関連遺構を廻った。
この時に寄ったは良いけど写真をスッカリ撮り忘れていた場所が在った、それが今回紹介する「深沢地区」だ。廃村や廃集落の鉱山系モデルケースとしても興味深いこの居住区、少々詳しくお伝えしたいと思う。
リンクした愛宕下地区同様、この集落も飛火の火事によって集落全体が焼失。件の愛宕下集落は1887年だったがこちらは1902年、鉱山や銅山の歴史では珍しくは無いのだけれどこういった隣接する鉱山夫などの関係者住宅が被害に合う事は対策不足と言えなくも無い。
防火壁など具体策が取られて行く仮定でどれだけの被害が在ったかは予想に容易い、閉鎖された山間部でない事が唯一の救いとも言える(消火活動が比較的簡易なので)。
そんな波乱に満ちた足尾銅山の住宅群、これだけ大きな敷地なのに最盛期で愛宕下地区の居住人数より少ないってのも興味深いこの深沢地区のレポートを開始しよう。
最初に目にする集落入口のレンガ壁、これは川を挟んだ対岸の精錬所や関連施設の火事などから第1次災害を回避する為に作られた防火壁だ。この防火壁と同様な煉瓦造は同精錬所の関係者が同じ様に生活した愛宕下地区にも見られる。
この地区の入口にはシッカリとアナウンスボードが立てられている、参照した地域文化学の冊子と合わせてこの地区に関して説明しよう。
近年史における深沢地区は江戸時代の農耕地集落から始まる、深沢は間藤村の農耕地として既にある程度は栄えていた。1877年、古川財閥創業者の古河市兵衛が足尾銅山を経営(古河鉱業)する事で人が集まりだす。
銅山の開山当初から日光との事業系運搬路を模索して幾つかの山道が切り開かれていたが深沢地区を切り裂く様に物資運送路が1878年に開通する、現在でも数本残る山中路や峰を通る獣道がその名残を見せる。本山と神子内間の運送路がメインで語られる事が多いが山中を巡る支線は意外と多く、人馬で往来する賑やかな道路を有する地区に発展していった様だ。
1897年、より合理化された運送路が兼ねてより期待されていたが馬車鉄道が発達した事により衰退。深沢地区の山間部寄りの地域は鉱泥堆積場としての役割が大部分を占める頃には戸数自体も減少し1996年に無人化と成る。
1884年、優良鉱脈が次々と発見され、全国から抗夫が集まりだす、この時集落の規模は12~13戸と言われているが実際はその付近にも小さな集落が出来始めており、もう少し多かったのではと言われている。
しかし1902年に大火事が発生、その時にこの地区の住宅は全焼してしまう。
その後の復旧作業の過程と新たな事業拡大を合わせて銅山社宅が新築されて建造された、1964年には最も人口密度の高い時期を向かえ、84世帯353人が住む住宅地区と成った。直ぐ近くにも同様の目的で形成された愛宕下地区は多少の時期の前後は在ったが1959年に181世帯819人の居住数にも成った。
銅山の経営合理化に伴う事業縮小を受け、人口は次第に減少し、1996年にはとうとう無人と成ったのは先程記述した通りだ。愛宕下地区も過疎化が進んでおり、限界集落ギリギリのラインで今も尚人が住んでいる。
深沢地区における銅山関係者の寄合所、家屋設計に近いが集会所として利用されていた形跡が残っていた。崩壊が進んでいて今後倒壊する危険が非常に高い。
この深沢地区、廃村さんに限らず廃墟さんにも近年知られる存在と成りましたが実は取り壊しの計画も出ているそうで。歴史的な貴重な建造物だとは思いますが管理されない状態で事故などが起きても企業責任を問われたら大変そうです。
幸運にも銅山の元関係者さんにお話を聞いた所によると向う2年内に取り壊しが既に決定しているのだとか、この衰退美が見れるにも時間の問題と成っている様ですね。見に行かれる方自己責任で静かに撮影される事をお薦めします、結構陥没している地面や倒壊ギリギリの場所が多いですよ。
アプローチ
日光方面からだと群馬に抜ける国道122号線を南下、足尾銅山入口の県道250号線に入ります。足尾赤倉郵便局を過ぎて上り坂の枝路が入口、下から赤レンガの防火壁が見えて来ます。
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