茨城県│安達工業所
滅びの美学 [ 廃墟・廃屋・遺跡・廃村・廃道 ] 探索 - 安達工業所
ちょっとアンニュイな午後、ペンギンカフェを聞きながらゆっくりとコーヒーを飲んだ…りはしません。超兄貴のサントラ(世界の兄貴達 - エクステンSYン・アレンジ・ヴァージョン)を聴きながら青汁一気呑みです、社会人のマナーです。
既にご紹介した茨城県の有名廃墟「ブラックマンション」、その関連物件として撮影したのがこの「安達工業所」跡だ。ブラックマンションの真横に在りながら心霊さんや廃墟さんに全く相手にされないスルーっぷり、確かにただの工場跡で見所もないし隙間から覗く限り撮影意欲が沸く廃墟美も無い。
特に歴史を語る事も無いし物件紹介ってだけのエントリー、尺稼ぎですよ、ええ。隣接する有名物件「ブラックマンション」のエントリーは下記より。
と、言うわけで。
少々調べてみたのだけど小規模な鉄鋼工場だった様で特に面白い物も残されていなかった、廃墟化してからの正確な年月は解らなかったけれど道具を見る限り10年以上(全体的には20年以上に見える)は経過してそうだ。他の廃虚系サイトでもたまにこの物件を扱っているけれど詳細に触れておらず、担当区域の事業者登録にも記載は無かったから別の場所で今もやってるって事は無さそう(※1)。
※1:事業者登録は残っていますがこの工場の住所の間々です
天井には2.8トンのホイストが残されていた、こんなホイスト1つで稼動していた工場なので本当に小さい物しか扱って無かったのだろう。
と、ここで内部が随分とチグハグな事に気付く。道路に面している建物半分は近代的(と言っても数十年単位)だけど手前半分は鉄骨からしてとても古い…と言うか所々「木造」やないか(※2)。
※2:工場周囲の小屋などは全て木造だった事を考えると増築で間違いなし
って事で所見で増築(増設)された事に直ぐ気付いた、事業が拡大した過去があるって事はそれなりに繁盛した訳でして。ならば地元の方の協力さえ得られれば歴史を辿るのはそう難しくなさそうだ。
所々に剥がれ落ちたトタンな波板が散乱していた、以外と荒らされていない所を見るとブラックマンションに訪れた人に全く相手にされていない事が伺える。極稀に廃墟にも通電している場合が在る、確認したけれど水道も電気も全て停止していた。
さて、折角なのでちょっとだけ机上調査+関連資料を集めてみましょうか。
ブラックマンション(仮称)を調査するついでにこの土地についてもちょっと調べてみた、するとブラックマンションの土地に在った家屋の一部だった時期もある様だ…と断言出来ない。どうしても確証を得る事は出来なかったけれど1940年代に関しては同一の敷地の様に扱われていた。
1960年代に入って貯水池へ行く為の道路が整備され、その時点で土地が分断化。1972年には現在の工場の奥方向半分の部分が建造されている、恐らくはこの部分が初期建造物だ。手前半分(道路側)は駐車場として使用されていた形跡が記録に残っている。
以外な事に1981年の段階でも工場は半分の間々、あれ…意外と道路側は新しいのか。ブラックマンションの建設予定地となる家屋は放置された事が確認出来た1986年、現在と同じ様な長方形の建造物が航空写真で確認出来た。
残されている道具の全てが古い、卓上ボール盤や卓上グラインダーなど現在では見ない物ばかり。コンプレッサーもデカイわりには2キロとか、こんな感じで残留物も美しくないので最初に言った通り本当に撮影意欲が沸かない物件です。既述していない調査内容としては帰宅後の机上調査で鉄鋼関係の組合名簿から事業責任者名やその他の情報もPDFで発見したのだけれど…うーん余りにも個人情報過ぎて掲載を控えた、まぁ見て面白い物でもないですし。
ついで物件で寄ってはみたもののこの有様でして、撮影意欲も調査意欲も大してワキワキしないのでレポートとしてはこんな感じで終了です。
アプローチ
常磐線岩間駅から正面へ伸びる県道30号線、その突当たりT字路が国道355号線です。国道355号線を左折して700メートル程進むと右手に廃虚が姿を見せるでしょう。
地図リンク
https://goo.gl/maps/cAk76hHsb4m
写真撮影:6Frogs Design Works
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